『Skyone』は、透湿ルーフィングの「Skyoneシート」と、その上に置く通気部材の「Skyoneブレス20」とで構成されます。
Skyoneシート
「Skyoneシート」は、表面に高耐久アルミ箔を施した4層構造のルーフィング材です。透湿性があるため、裏側の湿気を上面に逃がします。
Skyoneブレス20
「Skyoneブレス20」は、屋根下面通気部材です。山型に折り加工されており、全方向型のに通気します。施工性が高く、屋根面の凹凸を防止します。
JIS A 6111:2016に準拠した50年相当劣化促進試験をクリア!
ルーフィングシートの多くが、小屋裏の湿気を逃がせない透湿性のないものです。 屋根面の野地板や周辺木材を、湿気や結露による腐敗から守り、住まいを長持ちさせるためには、外壁で行われている通気構法と同様に、屋根面での通気と呼吸が必要だと考えています。 JIS A 6111:2016試験で実証された、<止水・防水性><透湿性>が生み出す住まいの高寿命化と、近年の夏の猛暑に対応するための遮熱機能まで兼ね備えたSkyoneシートは、これからの住まいの快適性を目指す、屋根施工の必需品と言えます。
「Skyoneシート」は、従来のアスファルトルーフィングに代わる次世代型の透湿ルーフイングです。従来の防水性に加えて、特に遮熱性と通気性に優れたもので、ルーフィング材としては初めて高耐久なアルミ箔を使っています。太陽熱を反射・遮熱し、小屋裏の温熱環境を整え、屋根面での結露・腐食という問題を解決します。「JIS A 6111:2016」 における50年相当の耐久試験をクリアしたものです。
透湿防水シート初!アルミ箔を表面に使用することで、透湿防水性能に遮熱性をプラス。太陽熱を跳ね返し、呼吸する屋根づくりを目指します。
アルミ箔をシート表面に使用することで日射熱をはね返し、小屋裏へ入る輻射熱を防ぎます。
前橋工科大学石川恒夫研究室における温熱実験
屋根表面を60℃に熱して、屋根とSkyoneシートの間に10mmのSkyoneブレスを置いたものと、通常のルーフィングシートに屋根材を載せたものとで測定しました。 Skyoneは、屋根から侵入した輻射熱をアルミ箔フィルムによって反射させ、その熱をSkyoneブレスの通気層を通して外部に排出します。通常の屋根と比較すると、野地板裏面に8℃の差が観測されました。Skyoneは、小屋裏への輻射熱を遮り、小屋裏の温熱環境を良好に保つことがわかります。
高い透湿性能で室内や小屋裏からの湿気を排出し、野地板を結露による腐食から守ります。
風雨にさらされ、住まいで一番過酷な屋根面を長期間維持していくためにはそれを支えるルーフィングシートの耐久性能が問われます。高密度ポリプロピレン等の4層構造により、確かなくぎ穴止水性、防水性を長期間保持することが可能です。
性能を確認するために、JIS A 6111:2016 くぎ穴止水性試験では、下記の手順で耐久性のテストを行いました。左図のように試験体に水を張った状態でテストを行います。
(1)MDF9mmの上に試験体を置き、長さ50mmの釘を貫通させる。
(2)水を張り、24時間経過後の水の水位を測り、漏水量を測定。
(3)10体の試験体で同様の試験を行い、水位が5mm以上減るものが1個でもあると不合格。
くぎ穴止水性試験
釘やスッテプルからの漏水が
一定量で止まる止水性が求められています。
Skyoneの構造
メルトプローン法による接着層の形成で止水性を高めています。
ルーフィングシートは釘やステップルで野地板に打ち止められるため、しっかりとした止水性が求められます。屋根構造として屋根材と透湿防水シートの間に通気層を取っていれば万一漏水しても(この試験で言う5mm以内)であれば、漏水は一定期間で乾燥排出(ドライアウト)され野地板の腐朽にならないことが実験によってわかっています。
主な試験項目 | JIS A 6111:2016 | Skyone | ||
くぎ穴止水性 | 全流出の有無 | - | 全流出した試験体はなかった。 | |
水位の差 mm | 5mm以下 | 2 |
軽いので野地板上での取り回しが容易で、施工性がUPします。足元のベト付きもなく、四季を通じてきれいに仕上がります
風雨にさらされ、住まいで一番過酷な屋根面を長期間維持していくためには、それを支えるルーフィングシートの耐久性能が問われます。JIS A 6111:2016試験では、下記の手順で耐久テストを行います。
(1)実際の屋根施工までの暴露期間にあたる1カ月間の赤外線照射試験
(2)26週間の90℃±2℃の熱負荷を与える
(3)試験体を取り出し、防水性・引張強度の残存率の試験
この試験結果により、Skyoneは表面にアルミ箔使用のものとしては、初めて50年相当を目安とする防水性と耐久性が担保されました。
主な試験項目 | JIS A 6111:2016 | Skyone | ||
透湿性 | 透湿抵抗m2 ·s·Pa/μg | 0.65以下 | 0.28 | |
強度 | 引張強さ N |
縦方向 | 100以上 | 361 |
横方向 | 100以上 | 212 | ||
耐久性 (促進暴露:WS-A 加熱処理:III-1) |
防水性 | 水圧 kPa | 8以上 | 58 |
引張強度残存率 % |
縦方向 | 初期値の残存率50以上 | 86 | |
横方向 | 71 |
アルミ箔と、アルミ蒸着は、外観が似ていて見分けがつきにくいのですが、アルミ箔とは製造方法がまったく異なり、材質特性にも大きな違いがあります。
「アルミ蒸着」は、アルミニウムを高真空状態で電子ビームや高周波誘導などによって加熱蒸発させた微細粒子をフィルム面に付着させたもので、粒子と粒子の間には隙間があります。これに対し「アルミ箔」は、アルミニウムの塊をロールで薄く延ばして作られたものであり、光、空気、水などの透過を防ぎます。写真フィルムの包装、お茶やコーヒーの密閉包装、レトルト食品の包装などにアルミ箔複合材が使われているのは、そうした材質特性があるからです。
<アルミ箔とアルミ蒸着の見分け方>
1:丸めて握り、開いてみる。元に戻りにくいのがアルミ箔。
2:光にかざして見て、透けて見えないのがアルミ箔。
参考:日本アルミニウム協会
商品名 :Skyone
製品規格:幅1m×L20m巻、幅1m×L40m巻
主な試験項目: JIS A 6111
試験項目 | 試験結果 | |||
透湿性 | 透湿抵抗m2 ·s·Pa/μg | 0.28 | ||
強度 | 引張強さ | 引張強さ N |
縦方向 | 361 |
横方向 | 212 | |||
伸び率% | 縦方向 | 11g | ||
横方向 | 10 | |||
つづり針保持強さ N |
縦方向 | 95 | ||
横方向 | 83 | |||
発火性 | 3個とも発火は認められなかった。 | |||
防水性 | 水圧 kPa | 56 | ||
耐久性 (促進暴露:WS-A 加熱処理:III-1) |
防水性 | 水圧 kPa | 58 | |
引張強度残存率 % |
縦方向 | 86 | ||
横方向 | 71 | |||
引張伸度残存率 % |
縦方向 | 127 | ||
横方向 | 130 | |||
熱収縮性 (促進暴露:WS-A) |
収縮率 % | 0.1 | ||
くぎ穴止水性 | 全流出の有無 | 全流出した試験体はなかった。 | ||
水位の差 mm | 2 | |||
外観 | 裂け及び穴はなかった。 |
耐久性区分 クラスⅢ・26週間 一般財団法人建材試験センター
Skyoneシートは通気工法用に開発されたものです。屋根材との間に通気胴縁が必要になります。「Skyoneブレス20」は、その為に開発された通気部材です。