スカイワン

遮音性能実験

実験担当 前橋工科大学工学部建築学科 関口正男准教授

Modell:合板+アルミ蒸着ポリエチレン断熱材5mm+「Skyone」+ガルバニュウム鋼板
Model2:合板+「Skyone」+ガルバニュウム鋼板
Model3:合板+ガルバニュウム鋼板・・・通常の屋根構成

*合板 t=12.5mm
*ガルバニュウム鋼板屋根t=0.35mm
*「SKYone」・・・透湿防水シート+ポリプロピレン製

Model1のcase


実験前の最初の状態

野地板固定のため間柱の設置

野地板設置

野地板設置

野地板気密テープ

野地四周に気密テープ

アルミ蒸着ポリエチレン断熱材5mmの設置

気密テープ

Skyoneの施工

Skyoneの施工 貼り終わり

屋根材の施工

Model2のcase

合板+Skyone+ガルバニュウム鋼板

Model3のcase

合板+ガルバニュウム鋼板・・・通常の屋根構成

測定結果

関口正男

測定方法 インテンシティ法による空気音遮断性能を測定(JIS-A1441-1)

音響インテンシティ法による音響透過損失測定は以下の手順で行う。
①残響・無響蜜の試験開口部(2m×2m)に、現場組立で壁体パネルを取り付ける。
②残響室に設置されている音源スピーカーからピンクノイズを発生させる。(平均音圧レベル100dB)
③音源側の残響室に設置した5つのマイクロフォンで得る平均音圧レベルと、資料の無室側の壁体パネルを4行×5列のグリッドの面要素に分割し音響インテンシティプロレープマイクロフォンを用いて音響インテンシティレベルを求めインテンシティ音響透過損失を算出する。音響インテンシティマイクロフォンの移動は手動で行い、位置は各面要素の中心とし、合板から受音部までの距離を20cmとする。20点までの各点において10秒間の測定を行う。
④測定する周波数範囲は100Hz~5KHz、分割周波数帯域は1/3オクタープ周波数帯域について行い、その中心周波数は以下のとおりである。
(100Hz,125Hz,160Hz,200Hz,250Hz,315Hz,400Hz,500Hz,630Hz,800Hz,1000Hz,1520Hz,1600Hz,2000Hz,2500Hz,3150Hz,4000Hz,5000Hz)

  model1 model2 model3
100 14.8 14.9 13.3
125 13.1 13.7 11.9
160 20.4 21.3 18.5
200 19.3 20.4 19.9
250 19.5 20.3 21.0
315 19.5 21.1 23.7
400 20.5 22.0 23.1
500 22.6 23.9 21.8
630 27.9 25.8 23.2
800 27.7 26.2 24.9
1000 27.6 26.0 23.0
1250 28.4 29.1 25.2
1600 31.5 28.8 26.1
2000 33.6 33.4 27.0
2500 35.9 36.5 28.6
3150 37.4 38.5 29.7
4000 41 41.6 33.9
5000 46 45.6 38.0

平均
(参考)

27 27 24

まとめ

雨の遮音は屋根全体の構造によっており、シートの有無での有効性を証することは容易ではない。しかし、1000Hz以上では5dB程度の差がみられたことから、遮音の可能性がないわけではない。これ以上のことは、実空間での測定が求められる。
ただし、実験装置とはいえ、実感としては数値以上の軽減が感じられたことも事実である。